ネットワークの基本知識
DNS
ドメインネームシステム(サーバー)の略です。
DNSとはIPアドレスとコンピューターのホスト名の対応表が記述されているデータベースの事です。
IPアドレスだけではどのコンピューターをさしているのかわかりにくい為、
コンピューターに名前をつけてその名前を元にコンピューターを特定できるようにする為に考え出されました。
DNSサーバーの役割はホスト名からIPアドレスを返す順引きと、IPアドレスからホスト名を返す逆引きがあります。
IPアドレスやホスト名の応答の事を一般的に名前解決といいます。
インターネット接続する場合必ずプロバイダーのDNSサーバーのアドレスを指定する必要があります。
DNSサーバーは要求があると、要求のあったドメイン名(ホスト名)のIPアドレスを返答したりその逆の動作をします。
Windowsネットワークのドメインは、NTドメインの頃は厳密にはインターネットドメインとは別物でしたが、
Windows2000になってからは、インターネットと同じ仕様に変更になりました。
WindowsNT4.0の頃は、主にWINSでIPアドレスとコンピューター名の名前解決おこなってきました。
もちろんDNSサーバーの設定もできましたが、どちらかというと別扱いの代物でした。
Windows2000になってからは、ドメイン管理をする場合、DNSサーバーは必須に変わっています。
もちろん従来通りのWINSでの運用もできますが、これは従来との互換性の為に残されています。
WINSとDNSの役割はよく似ていて混同してしまいますが、厳密には意味が違います。
WINSはあくまでWindowsネットワークだけに使用されるもので、
NetBIOS名(コンピューター名)とIPアドレスの名前解決をします。
これに対してDNSサーバーはインターネットの世界で利用されている標準的な仕様で、
IPアドレスとドメイン名(ホスト名)の名前解決をします。
ここで、コンピューター名とホスト名といった違う呼び方をしていますが、
Windowsでいうコンピュータ名とホスト名とは厳密には意味合いが違います。
ホスト名とは、DNSが判断できる名前です。つまりドメイン名という事です。
ドメイン名はインターネットの世界では、○○○.co.jpや、○○○.com、○○○.net、○○○.ne.jp といった名前の事です。
このドメイン名の一番頭にwwwや、mail、ftpといった名称が付きますが、
これがそのドメイン内のコンピュータを特定するホスト名になります。
Windows2000のドメイン管理でも上記のような名前で管理ができます。
LAN内だけで利用するドメイン名であれば、名前はなんでも使用できますが、
インターネットへ公開する場合はかってに名前を付ける事はできません。
LAN内だけで使用するのであれば、
たとえば、○○○.localといった名前にすればローカルで使用している名前という事がわかります。
話を戻してWindowsネットワークのコンピュータ名とホスト名は上記のように厳密には意味合いは違いますが、
ほとんどの場合同じ名前を使用します。
但し、フルネーム(FQDN)で指定する時は、<コンピューター名>.○○○.local といった表記をします。
この場合はDNSによる名前解決が必要になります。
また、この場合にはWindowsのコンピューター名を使用しているのではなくホスト名を使用している事になります。
ちょっとややこしいですが、覚えておく必要があります。
最近ではあまり使用する事がないですが、「hosts」ファイルや「lmhosts」ファイルも、使い方がよく似ていますが、
WINSとDNSの違いと同じです。WINSに相当するのが「lmhosts」で、DNSに相当するのが「hosts」です。
WindowsではDNSとWINSの連携ができるようになっているので、よけいに境目がわかりにくくなっているようです。
クライアント側の設定では、DNSやWINSはDHCPサーバーから自動取得する事もできます。